コミック三国志マガジン創刊以来、好評を博していたシリーズがついにまとまりました。三国志といえば、多くの武将が登場し、それぞれが男気を発揮し、武力をもって野望のために必死で生きる。そうした物語であり、またそれが愛されている…そうお思いの方も多いはずです。この作品で取り上げられている男―魯粛はファン以外には無名の男かもしれません。しかし彼は、人々が安らかに暮らすことを考え、また戦いに勝つことも考えて、心と知略を揮い続けたのです。敵陣営である孔明を見出したのも彼。ともすれば分裂しかねない呉の国をまとめたのもまた、彼の奇妙な魅力です。乱世を生きる男の魅力は「武」ばかりではありません。ぜひ、この魯粛という男に惚れてほしいのです。
時は2世紀末、広大な中国大陸では群雄割拠、戦乱の世を迎えていた。三国時代の呉の国において、その柔軟な考えと温和な人格で頭角を現す事になる男・魯粛(字・子敬)。平穏な暮らしを望む彼の才を、時代は見逃しはしなかった。徐々に呉の国そのものに組み込まれていきながら、しかし彼は自らが本当に望む世のあり方を見失うことも無かった…。武勇と戦いのみが注目されがちな三国志の舞台で、生き、暮らす、人々の姿と思いを描く、唯一無二の静謐な三国志物語。