第1回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。 少女の痛み、憧れ、狂気、そして…… 痛いけどやさしい。かわいいけどこわい。 前川梓という、新しい怪物が生まれました。 10代の少女たちのヒリヒリとした日常を、繊細で詩的な文章で、鮮やかに切り取った青春小説。 世代・性別を越え、多くの読者審査員から、支持を集める。
ようちゃんは少し変わっている。一人でじいっと何かを見つめているときもあるし、「空の向こうから誰かが見てる」と突然言い出したりもする。亜紗子は、そんなようちゃんがうらやましくてたまらない。ようちゃんの行動や言葉すべてに、自分にはないもの、自分がどんなに強く欲しても手に入らないものがある、と。繊細で濃密で、そして時に残酷な10代の女の子たちのヒリヒリとした日常を、詩的な表現で鮮やかに描き出す。